年金制度が大きく変わります⑦___老齢・障害・遺族「子に係る加算」等の見直し

子の加算 お知らせ
年金の子加算新設

こんにちは、
今回は、2028年4月施行予定の「年金制度改正」について、特に子に係る加算等の見直しにフォーカスして分かりやすく解説します!


改正のねらい

国の年金制度は、家族の形や働き方の多様化に合わせて見直しが進められています。
今回の改正は――

  • 年金を受給しつつ子を育てる世帯への支援を手厚く
  • 共働き世帯や女性の社会進出に合わせた仕組み
    を目的としています。

現行制度のさらなる充実

現在の制度にも「子ども」や「年下配偶者」を支援する加算制度があります。
しかし、以下のような課題がありました。

  • 子どもがいる受給者でも、年金の種類によっては加算がなかった
  • 年下の配偶者に限定した加算額が、社会情勢に合わなくなってきている

主な改正ポイント

① 子どもに係る加算の強化・新設

  • 加算額を引き上げ!さらに、加算がなかった年金にも創設
  • 国内居住要件が設定される点に注意
加算対象現行(2024年度価額・年額)改正後(2024年度価額・年額)
第1・2子234,800円281,700円(一律)
第3子以降78,300円281,700円(一律)
加算なし年金加算なし281,700円(一律・今回新設

※国内居住していることが必要です。
※金額は2024年度価額、2028年施行時は変更の可能性あり


② 年下配偶者加算の見直し

  • 女性の社会進出や共働き世帯増加を踏まえ加算額を引下げ
  • ※現受給者は従来の金額を維持、新規受給者のみ適用
配偶者加算の対象現行(2024年度価額・年額)改正後(2024年度価額・年額)
年下配偶者408,100円367,200円
※現受給者408,100円維持(減額なし)

年金種類別・加算のまとめ

年金の種類子の加算(現行→改正後)配偶者加算(現行→改正後)備考(社労士コメント)
厚生年金(老齢)額の引き上げ加算額見直し
(将来の受給者のみ)
加入者増加が見込まれる世帯の受給要件チェック必須
厚生年金(障害)新設現行維持社会的弱者への実質支援増
厚生年金(遺族)新設改正なし子育て遺族の経済的基盤拡充
基礎年金(老齢)新設(加入期間に応じ金額調整)改正なしフリーランス・非正規世帯の保護向上
基礎年金(障害)額の引き上げ
(現在の受給者含む)
改正なし障害者・子育て世帯への手厚い支援
基礎年金(遺族)額の引き上げ
(現在の受給者含む)
改正なし遺族へのサポート力アップ

まとめ

  • 今回の年金改正は、「子育て世帯」「共働き」「女性活躍社会」に適応する大改革
  • 2028年施行のため、その前にご家庭・企業でも「対象者」「受給要件」「加入履歴」の再確認がおすすめ!
  • 詳細な個別相談や、従業員説明会は社会保険労務士へ!

社会情勢の変化に年金制度も対応してきています。
制度変更を”チャンス”ととらえ、家計の将来設計の見直しをご検討ください。

参考:厚生労働省 年金制度改正法が成立しました

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